日記 2月

2月3日(木)
今日は午後からガパ村へ行きました。12月から置き薬を始めたのですが、利用者が少なく心配でしたが、最近になって隣の村から薬を買いに来るようになってきたとのことです。また、傷の手当てを受けに来てくれた人もいました。これからだと思います。

先日、女の子が足に傷を負って数日間そのまま放置していたらかなりひどく腫れあがっていました。私が見た時にはすでにこの村の診療小屋で処置できる範囲を越えていたので、私の勤務する診療所へ行くように伝えました。そして、今日見たら傷はかなりよくなっていましたが、ビ一チサンダルを履いて外で遊んでいるので傷口は砂まみれ。まだ膿んでいます。まだ清潔にし、消毒も必要だということで診療小屋へ行くように促しました。
まだまだ限界がくるまで放置する人が多いです。ひどくなるまで「このくらいだったら大丈夫」と思ってそのままにしてしまうのでしょう。そして、気付いた時には手遅れという状態です。
せっかく村で簡単な治療ができるようになったので、ひどくならないうちに来てもらいたいです。今後、診療小屋にどんな薬があり、どんな手当てができるのか村人たちに知らせていこうと思います。

村の医療スタッフと話し合い、これから毎月テ一マを決めて健康講座を開くことにしました。
主に母子保健に関することですが、他にも雨季に入る前にマラリア予防について話し合う必要があります。また、乳児体重測定を毎月行っていますが、それに伴い栄養指導も必要です。最近、栄養補給によさそうなものを考えました。蒸しケ一キです。この中に、セネガルの国樹となっているバオバブの木の葉を混ぜるとかなり栄養価が高くなります。ビタミンA、鉄分、タンパク質、カルシウム等が豊富です。蒸しケ一キであれば、脂肪や糖分もおさえられるし、作るのも簡単。材料費もそれほどかからないのでおすすめです。今のところ試食してもらったらなかなかいけるようです。今週末、他の隊員とも一緒に作ってみようと思っています。

2月4日(金)
バッタがまだ最近も沢山家の中庭に入ってきます。一体いつになったらバッタの季節は終わるのか???
昨年はバッタの大発生で農作物はかなりの被害にあいました。そのバッタがまた卵を産み、これから数年は減らないであろうと言われています。私はバッタが大嫌いなのでドキドキの毎日です。外にでるたびにバッタがいないか確認しています。こちらのバッタ、とても大きくて飛んできたバッタが体に当たると痛いのです。なんだか、バッタは飛んでいく方向を調整できないようで飛んでいって壁にぶつかってその反動でまた別のところに飛んで行くという感じです。私の部屋の壁に何度も体当たりし、大きな音をたてています。(私の家の壁はプラスチック製です)バッタ以外にもヤモリなどがはっている時に大きな音がでます。真夜中なんてそんな音でうるさいですよ。
バッタの恐怖があるので、外にあった台所を家の中に移しました。これでもう安心して料理ができます。寝室の隣にある物置部屋を台所にしました。冷蔵庫もそこにあるので、便利になりました。
バッタ以外にもう1つ問題が浮上・・・
アリの恐怖です。とうとうこの季節がやってきました。去年の今ごろも、アリに悩まされたのを思い出しました。
実は、パオスコトのアリたちは、小さいくせにとっても強いのです。見えないくらいの大きさで気付かぬうちに私の体を刺します。「ちくっ」と感じて気付いた時にはもう遅い。しだいにひりひりと痛みがでて、赤く大きく腫れあがるのです。この状態は数日間続きます。今はふくらはぎとお腹をやられています。その2ヶ所が痛痒い。少し熱も持っています。アリの恐怖、一体いつまで続くのか・・・。

2月6日(日)
今日はこの辺で活動する女性隊員を集め(といっても私の他2名)、皆で蒸しケ一キ作りをしました。中に色々なものを入れて作ってみました。とうもろこし粉、バオバブの葉、かぼちゃ、バナナ・・・。その中で私達の一番のヒットはバナナでした。デザ一ト類がなかなか手に入らない任地生活の中で、また1つ密かな楽しみが増えました。他2人もとても喜んでいました。

2月7日(月)
ガンモ村を訪問しました。この村は、私の配属先事務所の管轄内でありこれから複数隊員の連携で活動をすすめていこうと考えている村です。隊員たちによる総合村落開発プロジェクトの第一歩として、協力していただく村の小学校の先生方と会議を開きました。勿論、私はこれまでと同様地域の母子保健活動を続けていくわけですが、これまでの活動の中で、色々と壁にぶつかることがありました。例えば、村の妊婦に食事指導をしたところ「食べて欲しければお金をちょうだい。」と言われました。マニュアルどおりの指導では、なかなか理解が得られないということを学び、近くにいる他職種の隊員たちと多方面からアプロ一チしていく活動ができないかと考えました。これまでなかなか取り組めなかったことであるが、今更ながら村の二一ズを知るために、村落調査から入っていこうと思っています。村の地図作り、個別訪問によるアンケ一ト調査。そして、村の住民達と話し合いをして今後のお互いの活動を考えていきたいと思っています。理想は、この村が周辺のモデルとなることです。

2月13日(日)
10日〜15日の予定で別の隊員の任地に来ています。今日は、その隊員の友人宅で一日を過ごしました。私はいつものことながら、すぐに台所へ向かって昼食準備する娘さんに取材の申し込み、OKをいただいて作り方をメモしました。今日のメニュ一はチェブ・ヤップ(肉ごはん)。またひとつ勉強になりました!色々な家庭料理の作る過程を見るのってなかなか楽しいです。
 そして、お腹一杯ご馳走になった後はダンスでエネルギ一消化をしなくては・・・。
 カセットテ一プから流れるセネガルの有名歌手の音楽に合わせて皆の足腰は軽やかに  動いています。ぎこちないのは私だけ?周りの男の子たちはかなり楽しそうに踊っていま す。
 皆私が踊るととっても喜んでくれるので、ついつい調子に乗ってしまいました。疲れてきて もなかなか止められず、とうとう夜友人宅に戻ってから疲れがどっと出てしまいました。
 歳には勝てないかもしれません。


2月15日(火)
カトリック教会が支援する診療小屋での予防接種を見学しました。そこで活動する友人は都合で来られず私は他のスタッフと共に村へ行きました。友人に頼まれて、衛生教育目的の「手洗いの歌」をウオロフ語で披露しました。かわいい子ども達が笑顔で私の後について歌ってくれて嬉しかったです。また、この様子を見ていた村の男性は、歌に合わせて手洗い指導を子ども達にしてくれました。

2月17日(木)
昨日任地に戻ってきました。早速また自分の活動村での活動が始まりました。
今日は、蒸しケ一キ作りの講習会を開きました。本当は、4月になったら家政隊員を招い てちゃんとした栄養セミナ一を開き、それに合わせてやろうと思っていたのですが、どうし ても早く知りたいというリクエストでやることになりました。
隣村の女性達もやってきたので、集まった人数はかなりでした。2〜30人はいたでしょう か?作り方を説明しても、字を書ける人はほとんどいないのでメモする人はいません。皆 が覚えられるようにと、村の保健ボランティアはクイズ形式で作り方説明を繰り返しました 。そのうちに、女性たちは材料の分量を覚えてしまいました。
2月18日(金)
今日はタマハリだそうです。聞くところによると、イスラム教のお正月らしいです。この日、 セネガル人たちは夕食に特別豪華なチェレ(トウジンビエ料理)を食べます。いかがですか?これがタマハリチェレ!昨年はチェレが苦手だったのと、ちょうど病気で療養中であったため食べていなかったのですが、食べてみたらかなり美味しかったです。ついつい食べ過ぎてしまい、胃がもたれてしまいました。久しぶりの鶏肉、遠慮しているようにみせながらも、しっかりといただいてしまいました。


2月19日(土)
初めて作りました!セネガル料理のマフェ。自分で言うのも何ですが、なかなか美味しくできました。村で作ったピ一ナツペ一ストがたっぷり入っています。一応、油は控えめにしたつもりですが、やっぱりピ一ナツが入ると脂質は増えるなぁ。材料は昨日村で購入しました。週に1回水曜日だけ村のおばちゃんたちが小さなテ一プルの上に野菜や香辛料などを少しずつ並べて売っています。それ以外の日には野菜は手に入りません。昨日はたまたまお祭りだったのでやっていたのだと思います。牛肉もその場でさばいて売っていました。1キロ1300フラン(約260円)という値段が高く感じてしまい買うのをあきらめました。肉は入っていないけど、干し魚でだしがでているので味は良いです。
日本に帰ったら皆さんに作ってあげたいなぁと思っている一品です。次は、セネガルの代表的料理チュブ・ジェンに挑戦してみたいと思います。

2月20日(日)
ついにやってしまいました!フドゥ。これはセネガル人女性たちのちょっとしたおしゃれなのです。おしゃれのためにはかなりの時間をかけます。これも、1日がかりでした。
朝9時に来てくれというので、行きました。それから朝食をいただき、10時すぎてからとりかかりました。今日は両足と左手だけ。何時間もの間、つかえなくなるので右手だけは残しておきました。材料は私もよくわからないのですが、なにか染料みたいなものを使います。ある粉を水で溶いて染めたい部分に塗ります。模様をつくるには、テ一プを使っています。
その後、ビニ一ル袋でくるんで、その上から靴下をかぶせて数時間待ちます。私は5時間くらいそのままでいました。寝てなさいと言われ、横になっていたらそのままウトウト・・・。そのうちに昼食がきました。食べてはまた寝て・・・夕方になったら塗ったものをはがしました。その時はオレンジ色になっています。そして、
それを黒くするのにはまた別の粉を使います。灰のようなものに混ぜてから水に溶いていました。それをまた同じ場所に塗り、またビニ一ルでくるみます。約1時間後にはできあがりです。初めてこれを見た時は、なんだか汚いなぁと思ったものですが、今となってはかなり気に入っています。
特に、このシマシマ模様の指は気色悪いですねぇ。そんなところがいいです。村人たちが、帰国する時に是非やっていってくれと言っていました。日本の家族に見せたら喜ぶよ〜って。
せっかくなので、やって帰ろうかなぁと思っています。





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