日記 2005年4月

4月1日(金)
今日から4月です。日本の桜が見たいなぁ・・・と思いながらこの暑いセネガルで過ごしています。
あの小さく生まれた赤ちゃんの様子を時々みに行っていました。3月28日には体重計を持っていって測ってみました。そうしたら、なんと2500gありました。出生時に測り間違えたのかしら?と思いましたが、とにかく赤ちゃんの状態も落ち着いているし順調に育っています。心配だったおっぱいも、大分良くなりました。赤ちゃんの方も上手におっぱいが飲めるようになりました。小さいのに、なかなかやります。

4月2日(土)カメレオンの訪問
 見てください!カメレオンです。まさか、うちの中庭にこんなものが入ってくるなんて思いませんでした。ゆっくりと歩いて場所を移動しては、自分の色を緑、茶色、黒っぽい色など・・・色々と変えていきました。なんだかこわくてあまり近づけなかったのですが、こっちに襲い掛かってくるようなことはなさそうでした。じっと観察していたら面白いです。手足は2つに分かれています。これで、しっかりとつかまることができるんですね。しっぽはくるくると丸まったりもします。テレビや写真などでみていた通りです。現在は、私のバイクにしがみついています。
 バッタも食べるのだったら、どんどん獲ってたっぷりと食べていただきたいものです。最近、またバッタが増えてしまってどうしようもないんです。大分慣れたとは言え、やっぱり嫌いなものは嫌いです。怖いです。台所、トイレなどは部屋の外に出ないと行けません。部屋のドア(網戸になっている)はいつもバッタだらけ。部屋に入らないように気をつけながら開けます。移動時は常にホウキを持ち、バッタと戦う準備をしてから行きます。掛け声をかけないと追い払えないので、誰かに聞かれたら驚かれてしまうかもしれません。毎日奮闘中です。
 部屋の中では、最近ヤモリちゃんがかなり活発に動いています。夜中はとてもうるさいです。これまで私の目の前にあまり姿を現さなかったのが、最近は平気で横を通っていきます。慣れちゃったのかなぁ?見ていると、部屋に入ってきた小さな虫やバッタなどを食べてくれているのでありがたいのですが、やっぱり気持ち悪いですね。ヤモリは死ぬととっても臭いです。どうか、私が居る間に死なないでください。お願いします。

4月4日 命名式

 今日はセネガルの独立記念日でもあります。
そして、村で小さく生まれた赤ちゃんの命名式がありました。他に何度も招待されて行っているのですが、今回のは一番豪華でした。なんと、赤ちゃんのパパが音響屋さんを呼んで家の前で音楽が流れているのです。私も皆から誘われて踊りまくりました。(ちょっと食べ過ぎたのもあって)
昼食は羊肉の料理でした。頭の数からして、3頭は殺しています。昼食は何十人分用意したのでしょうか?かなりの量でした。食後に缶ジュ一スをいただいてまたまたびっくりしました。赤ちゃんへのプレゼントも豪華でした。ちょっと写真では見難いと思いますが、米や野菜などと一緒にス一ツケ一スやべビ一バスが置いてあり、その中にはぎっしりとべビ一用品が詰まっています。ダカ一ルで仕事をするパパが買ったのだそうです。こうして大勢に祝福された赤ちゃんは、マイペ一スにママのおっぱいを吸っていました。

4月8日 ガンモ村での栄養セミナ一
 ダカ一ルから家政隊員の太田さんが応援にやってきてくれました!
お互い料理好きだということから意気投合し、活動の話などをしているうちに、一緒に村で栄養セミナ一をやろうということになりました。また、セネガルでは料理やお菓子に砂糖や油を沢山使うため、その食生活改善のひとつのアイデアとして考えた蒸しケ一キを広めようと二人で考えてきました。今日は私の活動村のひとつであるガンモ村で普段食べている食材の分類など基本的な話をしてもらいました。クイズ形式で皆が楽しめたようです。

この村の子ども達の真剣な顔をみてください。皆太田隊員の話をよく聞いています。
まだまだ課題はあります。セネガル料理は野菜を入れるけど、長時間過熱するためにせっかくの栄養素も壊れてしまって実際はほとんど野菜に含まれているビタミンなどは摂取できていないだろうと思います。食生活はこれまで長年この国に根付いているもので、なかなか変えることはできないし、私達もそれを強要することはできないと思います。ただ、栄養の色々な摂取方法を紹介していくことは大切だと思います。私自身、まだまだセネガル料理について学ばないといけないですね。

4月13日 ガンモ小学校で「手洗い教室」

 最近セネガルでまたコレラが流行しています。私の住む地域ではまだ患者は出ていないようですが村にまでこの情報は入ってきています。ちょうどいい機会なので、コレラに注意するようにというメッセ一ジを加えて「手洗い教室」をしました。といっても、私はほとんど何もしません。企画だけです。先生方に内容をこんな風にしようというアイデアを出し、協力をしてもらいやっています。最初は先生方に劇をしてもらおうとしましたが、生徒たちにやってもらおうという提案があり、そうしました。劇の内容は、手を洗わないで食事をした後に病気になってしまった男の子の話です。医者に診てもらい、注意を受けるというところはアドリブでした。生徒たちはかなり演劇が上手で、恥ずかしがらすにちゃんとやってくれました。先生方も演劇指導をしてくれました。
劇の後には「手洗いの歌」を皆で歌いました。私は日本から持ってきたコルネットを吹きました。
皆の元気な歌声は、学校中に響きました。皆生き生きしていていいですね。生きるエネルギ一をもらったような感じがしました。

これからも、生徒たちや村の若者達と一緒に保健衛生に関する知識普及を「劇」を通してやっていこうと考えています。できれば、母子保健に関することも女性グル一プなどと協力してできたらいいなと思います。





4月15日 視察
 自分の任地パオスコト郡には3ヶ所診療所があります。これまで遠いので行ったことがなかったこの診療所にとうとうやってきました。かなり交通の便が悪いため、この辺の村で国道まで出られる人たちは、この診療所の方が距離的には近いとしても、国道に出て乗合の車に乗って別の町の診療所へ行ってしまいます。現在建て直し中だというこの診療所。ほこりだらけでしたが、昨日まで診療は続けていたそうです。ちょうど駐在看護師が交代だということで不在。そのうちに後任の看護師が赴任する予定だそうです。

その後、またさらに奥地にある村へ村落隊員と一緒に行きました。そこの診療所の看護師宅には昨年2度お邪魔しています。彼は、積極的に地域の保健衛生啓蒙活動をやっている人です。
今日はたまたま夕方に村で健康教育があるというので見学させてもらいました。あるNGOが支援して行っているものだそうです。これまでに村人が学んだことの再確認という感じのもので、村人たちに質問をして正しく答えられた人に景品(生活雑貨)を渡していきます。それを頂くときには皆セネガルダンスを踊っていました。女性たちは巻きスカ一トが落ちてしまうくらい激しく踊りました。赤ちゃんを背中にしょっているお母さんはそのことすら忘れたかのように踊り、赤ちゃんが落ちそうになっていて周りの人が支えに入っていました。啓蒙活動は、何度も繰り返しやることが大切だし、また村人たちがどのくらい理解できたのかを確認することも大切だということを教えてもらいました。色々な方法があるかと思いますが、このように景品があると村人たちのモチベ一ションも高まるのだろうと思います。私の活動ではそんなにお金をかけることができませんが、また別の形で確認するということはやっていきたいと思います。
 看護師宅での夕食は豪華に羊肉でした。昼間庭の隅で羊が1頭殺されていたのでそれだと思います。かなりの歓迎ぶりに驚きました。夜は、子ども達と一緒に寝ました。夜中3時頃、入院している患者さんの家族から呼ばれて看護師が隣にある診療所へ出掛けて行きました。村でたった一人の看護師。いつも忙しいです。ほぼ毎日こんな風に夜中に呼ばれるそうです。午前中は診察、午後は村落での啓蒙活動に参加する日もあります。なかなか休める時がなさそうです。
周辺の村で予防接種をする時は、車あるいは馬車で行きます。
朝、スタッフが荷物を積んで出発して行きました。残念ながら私たちは帰るため同行することはできませんでしたが、この辺の村はアクセスがしにくいので色々な問題があるのだろうなと思います。いずれ訪問してみたいです。

 この村は川を渡ったところにあります。帰りがけにちょっと写真を撮ってみました。私のバイク、大きいのですが50ccです。力はありません。
バイクに乗り始めて10ヶ月、だいぶ砂道走行にも慣れてきました。バイクの調子が悪くて2度交換し、これが3台目のバイクです。今度こそ、任期が終わるまで頑張って欲しい!




4月20日(水)表彰式
先日「手洗い教室」で劇をしてくれた子供たちに感謝の気持ちをこめて折り紙でメダル(飴つき)を作りました。ガ一ルスカウトでよくこんな感じでご褒美をもらい、嬉しかった思い出があるので。先生方は、全校生徒を集めてくれてちゃんとした表彰式をしてくれました。そして、生徒たちに「皆全員が表彰されたのと同じなんだよ」と伝えてくれました。本当にいい先生方だなぁと思います。感謝です。

4月21日(木) ダカ一ル上京

バイクを貸与されている隊員は、年2回協力隊交通安全委員会が行うバイク講習会を受けなくてはなりません。今回はそのための上京です。事務所で調べたいこともあったので、少し早めに行きました。
事務所に到着するとすぐに自分のメ一ルボックスをチェックします。メ一ルをやっているからほとんど手紙が来ないのですが、たま〜に届くことがありとても嬉しいです。今回は、群馬県から協力隊へ毎年送られている県特産品の小包が届いていました。今年もそろそろ・・・と思っていたところだったので嬉しかったです。なつかしい群馬のうどん、こんにゃく畑など・・・入っていました。

4月22日(金) 納豆菌
今日、納豆菌をいただきました。はじめてみました。白い粉で、本当にこれで納豆が作れるのか?という感じです。ほんのちょっとしかないのですが、私のもらった一袋の粉で大豆60kg分作れるというのだから驚きです。任地に戻ったら作ってみようと思います。
また、2004年の紅白歌合戦のビデオテ一プを貸してもらいました。早速連絡所に戻って他の隊員達と皆でみてみました。日本では、視聴率があまりよくなかったようですが、こちらではかなり盛り上がりました。「マツケンサンバ」が面白かったですね。松平健の意外な姿に皆で驚いていました。(次から次へとやってくる人が見たがり、とうとうこの後3夜連続でビデオをみてしまいました。)テレビでみる日本は、本当に別世界に感じます。

4月24日(日) ラクダに乗る
セネガルの観光名所の1つ、ラックロ一ズに行って来ました。ここは、塩分の多い湖で簡単に浮くことができます。湖をみると、ピンク色にみえ、ラックロ一ズ(ピンクの湖)という名前がついています。そこにあるリゾ一トホテルで、ラクダに乗ることができます。15分コ一スで5000FCFAとちょっとお高いのですが、せっかくなので乗ってみました。かなり高いし、揺れるので最初は怖かったのですが、動き出したら少しずつ慣れてきて気持ちよかったです。



4月27日(水)〜28日(木) バイク講習
1日目は、受講者としてバイクに乗りました。砂の多いグランドで実施。かなりすべりやすい所です。ちょうど1年前に同じ場所で乗っているのですが、大分砂道には慣れてきました。
2日目は、講師として新しくバイクを貸与される隊員を指導しました。と言っても、私もそれほどうまいわけではないのですが・・・。ただ、エンジンがかからなかった時の「おしがけ」はかなり得意です。任地でいつも苦労していますから。これだけは、自信をもって教えることができました。

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