日記 2005年7月

7月1日(金)蚊帳割引き販売開始

今日から、私の任地でマラリア予防対策として蚊帳の割引販売を開始しました。販売予定数は250張で、販売期間は今月末までの1ヶ月間、あるいは完売までです。
まず、私の任地の診療所で看護師長(右)と、薬局の職員(左)に販売方法を説明しました。これから、看護師は患者さんや家族の方々にマラリア予防の話をして蚊帳の購入をすすめていきます。希望者には割引チケットを渡し、薬局で購入してもらいます。
セネガルでは、昨年より妊婦健診時に妊婦に限り割引で販売していました。その他の人はその3倍ちょっとの値段でしか購入できなかったのでなかなか普及していませんでした。
今回は、とりあえず地域を限定して蚊帳の普及をはかります。





7月3日(日)電話が不通
このところ電話の調子が悪いです。昨年も雨季は時々電話が不通になっていました。携帯電話も持ってて、そちらから自宅にかけて刺激するとかかるようになっていたのでいつもそうしていました。しかし・・・今回はちょっといつもと違います。ずっと不通のままです。午後になって突然大雨が降り、もしかして・・・と思って携帯で刺激したら電話回線復旧!喜びもつかの間、また夜に不通となってしまいました。

7月4日(月)電話会社に連絡するが・・・
さて、月曜日となったので早速朝一で電話会社に連絡をしました。「すぐ行きます」とのこと。本当かなぁ・・・。
いつもさんざん待たされたあげく「また明日」とか、「また来週」などと言われることが多いので、心配だから何度も担当者の携帯に電話して確認していました。電話のたびに「今すぐ向かう」と言われ、どこにも出掛けられずずっと待っていました。夜8時になってもまだ来ないので、電話してみたら「今日は仕事が沢山あって行けなかったよ。明日朝8時にまた電話してくれ」と、あっさり言われてしまいました。今日1日が無駄になってしまいました。

7月5日(火)
ちゃんと8時に連絡しました。「午前中に行くよ」と言われましたが信じられません。昼頃になっても来ないので、また連絡してみたら、「もうすぐ行くよ」と。それでも来ません。このままだと、今日も活動ができなくなってしまいます。困っていたら、郡庁の職員が「うちの所長に頼めばすぐ来るよ」と言うので、半信半疑でお願いに行ってきました。そうしたら、本当にすぐ来ました。びっくりです。それからは仕事が速かったです。あっという間に電話がつながるようになりました。雑音も多かったので相談したら、ある部品がさびついていたので交換しました。通信状態が悪いのはこの地域のせいだと思っていたのですが、うちの電話線・接続部分に問題があったようです。
色々ありましたが、電話に関しては昼過ぎにやっと解決しました。それにしても、昨日からずっと待たされていたのに、電話会社の職員は全く謝りもしません。いつもこんな感じです。
今日の夕方には大切な活動がありました。村に蚊帳を運ぶのです。うちの上司のトラックを使わせてもらえるはずでしたが、昨日確認すると「忘れていた」と言われ、急遽県立病院の救急車を出してもらえることになりました。看護師長も一緒についてきてくれ、村人たちにマラリア予防について話をしてくれました。蚊帳の販売は各村の担当者に任せることにしてあったので、説明は看護師長から詳しくしてもらいました。

7月6日(水)
私の活動村でもう一度販売方法の確認をしました。村の女性たちが集まって一緒にピ一ナツの皮をむいているところでした。なので、ちょっと宣伝してみたらなんと20名の女性たちが購入してくれました。今日までで診療所で10張売れているので、合計30張です。明日からダカ一ルに行くので、帰ってくるまでにいくつ売れているだろうか?楽しみです。

7月9日(土)15年度1次隊送別会
私たちより数ヶ月前にセネガルに赴任した隊員たちが2年の任期を終えてもうすぐ帰国です。ここでは、次に帰る隊次が送別会の幹事をすることになっています。今回は、私たちが幹事です。この準備のために何度か集まって話し合いをしてきました。準備は大変でしたが、皆が楽しんでくれたようでよかったです。中でもかなり評判がよかったのは「武富士ダンス」です。3人の男性隊員があのCMのダンスを再現しました。なかなかのできでした!

7月16日(土)染色教室
村落隊員が染色教室をするというので、私も参加しました。染めたいTシャツ持参で行き、はじめてやってみました。一番簡単なやり方でやってみましたが意外に綺麗な模様ができて楽しかったです。みんなそれぞれ自由に模様を作っていきました。





7月19日(火)蚊帳運搬
村での蚊帳の売れ行き状況をみてから追加をしようと思って全部は持っていっていませんでした。しかし・・・どの村もほぼ完売状態でした。本当はバイクで少しずつ運ぼうと思っていたのですが、村人たちから「すぐ欲しい」との声があったので看護師長にガソリン代を払い車をだしてもらって3カ村巡回して蚊帳を運びました。


7月21日(木)
アメリカにも協力隊のような制度があって、ピ一スコ一(平和部隊)と呼ばれています。そのメンバ一の1人がNIORO市近くの村で活動をしています。彼女は私とだいたい同じ頃に任地に赴任となっていて帰国もほぼ同じ頃になります。時々会っては話をしていました。先日、久しぶりに会い彼女の村を訪問することになり今日行ってきました。彼女は村の中のカ一ズ(小屋のような家)に住んでいます。屋根は雨もりがするのでビニ一ルシ一トをかぶせてあります。最近は虫が大発生してベッドに沢山入ってきて大変な思いをしているとのことです。うちも虫が増えました。特に、ハサミ虫は現在大量発生しています。
彼女の村には、医療従事者どころか地域の保健ボランティアのような人も存在しません。正規の訓練を受けたマトロン(産婆)もいません。一応ひとりマトロンと呼ばれているおばさんはいました。その人が村でお産がある時は介助しているようです。お産に必要な道具は何もなく、剃刀1枚でやっているとのこと。一応、危険だと思ったらすぐに県立病院(村から4キロくらい)へ送っているそうです。

7月22日(金)郵便局
日本の友人から小包が届いたようなので、すぐに郵便局にとりに行きました。といっても、その郵便局はうちから50km離れたカオラックという町にあります。午前は13時までですが、それにはほんのちょっとだけ間に合わず、職員から「また昼休み後の15時に来い」と言われました。カオラックに住む隊員と昼食を食べたり編物をして過ごし、15時すぎにまた郵便局へ行きました。「待っていろ」と言われたので、編物をしながら待っていました。1時間くらい経ってもまだ荷物を渡してもらえません。変だなぁと思い聞いてみると、荷物をチェックする担当者が不在で今呼びだしているとのこと。「もうすぐ来るから」と、またいつものように言われ「本当かなぁ??」と思いながらも待ちました。そうしたら、「もう連絡とれない。彼はきっと寝ているんだろう。また月曜に来てくれ」と簡単に言われてしまった。遠くから交通費をかけてやってきたのに、簡単にあしらわれてしまいました。荷物チェックをしないで渡してもらえたこともありました。なので、「私の荷物を渡してくれ〜」と叫んでみましたが「まぁ、おさえて、おさえて」と言われただけで結局もらえませんでした。やっぱり「すみません」というい言葉はありませんでした。

・・・後日 再度郵便局へ行きました。
その時は、荷物チェックのおじさんはちゃんと勤務していました。怒りをおさえてやさしく聞いてみました。
チ:「おじさん、勤務時間はどうなっているの?」
お:「月曜〜金曜までだよ。」
チ:「午後もだよね。」
お:「そうだけど、最近暑いからこっちには来ていないよ。携帯で呼び出されたら来ることになっているんだ。」
チ:「あれ?でも先週金曜日は何度も呼び出したけど来なかったじゃない。」
お:「ハ、ハ、ハ・・・(笑)」

荷物チェックはと言えば・・・
お:「中身は何?」
チ:「日本食です。」
お:「お前は日本食ばかり食べてセネガル料理は食べないのか?」
チ:「セネ食も好きですよ。時々作ります。」
お:「そうかぁ。それはいい。(世間話・・・)じゃぁ、持っていっていいよ。」

おじさんのしたことは、荷物の番号や内容をノ一トに記載しただけでした。
とにかく、無事に小包は受け取れました。今後は午前中にとりに行くことにします。

7月23日(土)セネガル料理を習う
今日は、私の大好きなセネガル料理「チュ一・ブレット」(魚ボ一ルのトマトソ一ス煮)を習いました。看護師長の第一夫人が教えてくれました。
まず、魚の骨を取って香辛料とともにつぶします。つなぎには、水でふやかしたフランスパンを使用します。ボ一ルをつくったら油で揚げ、その揚げ油はそのまま使用し、トマトぺ一ストやトマト、その他調味料、水などを加えてトマトソ一スとなります。野菜と魚ボ一ルを加えて煮込んでできあがりです。白いご飯の上にかけて食べます。かなりおいしいです。日本に帰ったら作りたいと思っているもののひとつです。作り方はまた後日HP上で紹介しようと思います。
おいしい料理をご馳走になり、食後はマトロンの仮眠室へ行って皆で昼寝しました。そうしたら、久しぶりに「殺人アリ」と私が呼んでいる小さなアリに刺されてしまいました。かなり痛くてしばらくうごけませんでした。その後、赤く腫れてきて痒くなるのです。



7月27日(水)
村の小学校の先生方のほとんどは、単身赴任で働いています。週末や長期休みには自宅に戻り家族とともに過ごします。カオラックに自宅がある先生のお宅を訪問しました。先生はとても喜んでくれました。セネガルでは、お客様を寝室に通します。そして、ベットで寝かせてくれるのです。日本では考えられませんよね。扇風機を当ててもらい、ゆっくり横になっていると、「お昼だよ」と呼ばれ、皆で食べました。食後はまた寝室に戻り冷たいジュ一スをいただき、さらにまた昼寝。先生の奥さんや親戚とおしゃべりしながらゴロゴロしていました。

7月28日(木)
村をまわり、販売状況を確認しました。なんと、どの村も完売。予定していた250張全て売れました。後は、集金をして県立病院に支払いをしなくてはなりません。8月になったらやります。最近ちょっと風邪気味で調子が悪かったのですが、今日はさらに悪くなりました。鼻水が止まらなくなり、バイクに乗っている間もひどい状態でした。村から帰って休みました。

7月30日(土)仏語先生と再会
協力隊候補生の時に知り合ったセネガル人仏語教師が里帰りしています。今日は、カオラックで11名の隊員が集まり先生を囲んで食事会がありました。私は先生のクラスではなかったのですが、訓練中にはセネガル料理を教えてもらったりと色々お世話になっていました。先生は、現在も駒ヶ根に住んでいて候補生に仏語を教えています。契約は今年12月まで。私の帰国とほぼ同時に先生も帰国です。ちょうどすれ違いとなってしまうため、日本でまた先生と会えないのは残念です。先生は以前と変わりなくいつも笑顔で、楽しい人です。訓練所では、仏語の勉強が大変で、ウオロフ語を教えてもらう余裕がなかったので今回始めて先生とウオロフ語で話をしました。ちょっと不思議な感じがしました。

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