日記 2005年8月

8月1日(月)
夕方から村へ行く予定だったけど、出発前にバイクチェックをしたらチェ一ンがかなり緩んでいました。自分で直そうとしたけれど、ねじが固く閉まっていたのでどうにもできませんでした。仕方がないので、ゆっくりとNioroまで走っていって修理をお願いしました。でも、やたらいじりまくるので本当に大丈夫か心配でハラハラドキドキしながらみていました。なんとか直りました。メンテナンス、大変です。

8月3日(水)また荷物届く
カオラック市郵便局にまた荷物が届いたとの連絡が入り、今回はちゃんと午前中に行ってみた。そうすると、税関のおじさんがまたいない。午前中なら絶対にいると言っていたのに・・・。また門前払いだったら許さない!と思いながら待っていると、なんと今回はおじさんのチェックなしで受け渡されました。よかったけど、じゃぁ前回もめたのはなんだったの?と思ってしまいました。

8月5日(金)蚊帳代集金日
今日は2ヶ村訪問しました。まず、ガンモ村へ。マトロン(産婆)と石鹸講習会の打ち合わせをしました。驚いたことに、私が何も言わなくても自ら村の女性たちから集金していました。このお金で材料を購入するとのことです。その他準備してもらいたい物品について話をしました。
次にガパ村へ行きました。今日は蚊帳代金を集金する日となっていました。ちゃんと全額そろっていて良かったです。蚊帳販売に協力してくれたマトロンは、私に「あなたがやさしくしてくれ、頑張っているから自分も頑張る」というようなことを言ってくれました。とっても嬉しかったです。

8月8日(月)蚊帳代金支払い
二オロ県の蚊帳販売元である医療機関に蚊帳代金を支払いに行って来ました。金額が大きかったので持っていて心配でした。無事に全額渡すことができてホッとしました。

8月10日(水)パカン村で日本の踊りを紹介
パカン村で活動をしている戸田隊員からの依頼で、日本の踊りを教えることになりました。私の地元、群馬県桐生市では八木節が盛んで私も小学生の時には八木節チ一ムに参加して踊りを練習していました。私は他に、阿波踊りも習ったことがあり、結構踊り好きです。今日は、八木節を教えようとカセットテ一プまで用意して行きました。
他にも数名一緒に村に行くというので、国道から村までロバ車を用意してもらいました。
これが馬車ではなく、ロバ車です。このロバに往復してもらったのですが、さすがに帰りは疲れがでたのか、なかなか言うことをきかなくなってしまいました。
最初はまじめに八木節を教えようとしたのですが、なかなか皆がのってきてくれませんでした。なので、セネガル風にちょっと腰の動きをオ一バ一にしてみました。そうしたら、それまで恥ずかしがってなかなか一緒に踊らなかった女の子たちが踊りの輪に入ってくれました。なかなか皆上手に踊れるようになりました。相手にとって見たこともない、新しいものを教えるのはなかなか難しいものです。今回は、私も勉強させてもらいました。

8月14日(日)パオスコトに観光客?
観光地でもない小さな村に1台の小型バスが止りました。ちょうどうちのまん前です。中から外人さんが15名くらい降りてきました。聞いてみるとスペイン人の団体旅行客でした。セネガルの南、カザマンス地方から戻ってきたところらしいです。静かでよいところだからと、昼食を食べる場に選んでくれたようです。確かに、うちの横にある国道をはさんで向こう側は石のベンチがいくつかあり、木陰になっていてピクニックにはもってこいの場所です。改めて違った視点で近所をみると新鮮だなぁと思いました。普段はあんまりそういうことを考えていなかったので。皆さんからサンドイッチや残った食材などをいただきました。

8月16日(火)カオラック州立病院で働く
まず、午前中は助産師長と一緒に妊婦健診をしました。一通り観察する項目は同じです。母子手帳もパオスコトで使用しているものと同じでした。健診を受ける妊婦さんたちは、あまり質問などをしてこないのが少し気になりました。助産師も、淡々と健診を続けています。やっぱりここでも母子手帳はただ記録をしているだけでした。内容をちゃんと本人がわかるように説明する必要があります。どのくらいの人がちゃんと理解できているのかはわかりませんが、もうちょっと丁寧にみてあげたほうがいいのではと思ってしまいました。
午後は分娩室に行きました。夕方までは何事もなく過ぎていきましたが・・・。夜になって急に忙しくなりました。夜勤はここでは看護助手(日本では准看護師のような感じです)と助産師が2人で勤務しています。分娩室には、妊婦さんが6名いました。うち、陣痛が始まっている人が2名いました。

他に、2名が子癇発作を起こしていました。最近の日本ではあまり見られません。こちらでは、よく見られることらしくスタッフも慌てることなく薬剤投与をしていました。血圧は測定不可能でわかりませんでしたが、相当高くなっていたはずです。
夜間、お産は2件ありました。その合間に、1件の帝王切開がありました。手術室はすぐ横にあります。
ちょっと邪魔者が入っていますが・・・(笑)
これが帝王切開をする手術室です。器材は日本が援助したものらしく、揃っています。ここで帝王切開を始めようとした時に、突然停電がありました。少ししたら発電機が動いてなんとかなりましたが、停電が多い地域の医療機関はこういう時に大変だと思いました。



8月17日(水)ダカ一ル上京
夜勤では、あまり眠れず睡眠不足。本当は夕方までやっていく予定だったけど、あまり忙しくなさそうだったので昼までにしました。そのままダカ一ルに上京しました。到着すると、道路が水浸し状態でした。足がおもいっきり汚れてしまいましたが、なんとか事務所に着きました。

8月20日(土)セネガル料理教室

料理上手なセネガル人、マリアから私の大好きな「チュ一・ブレット」の作り方を習いました!
この作り方はまた時間ができたら「料理の部屋」で紹介することにします。
とにかく、とっても美味しいのです。魚ボ一ルのトマトソ一ス煮をご飯にかけて食べるという感じです。日本人にも好まれる味だと思います。


8月25日(木)一般短期隊員到着
今日から約1週間パオスコトで短期隊員(村落開発普及員)が活動することになっています。昼食は隣の生活改善普及員(モニトリス)に頼んでおいたのですが、ちゃんと時間どおりに作ってくれるか心配だったので朝からみに行きました。ちゃんと作っていました!友人もメンバ一に入っているので、再会を楽しみに皆さんを待っていました。小型バス2台でやってきました。この小さな村に日本人が大勢、ちょっと異様な光景でした。昼食はこちらのご馳走であるヤッサプレ一(鶏肉玉ねぎソ一ス煮)にしました。少し休憩の後は、配属先事務所所長の挨拶や他の関係機関の表敬訪問などがありました。夜は宿泊先で歓迎会をしました。

8月26日(金)石鹸づくり教室
午前中はNIORO市の県立病院とパオスコト診療所の2ヶ所の見学をしました。午後は、ガンモ村で手洗い教室・石鹸づくり教室を行いました。女性グル一プはちゃんと石鹸・道具などを用意してくれていました。大勢の村人たちが集まり、途中からいつもの通りセネガルダンスとなってしまいましたが、短期隊員も少しずつそのダンスに混ざってきてくれて、盛り上がりました。

8月27日(土)染色教室

私の活動村であるガパ村で戸田隊員による染色教室を行いました。短期隊員も一緒に手伝ってくれました。村人の中で3名ほど以前染色を習ったことがあります。その人たちも一緒にやりました。戸田隊員は大声を張り上げて説明してくれました。村人たちはなかなかセンスがあり、綺麗な模様がでていました。かなり染色が気に入ったらしく、女性グル一プからは、また是非やって欲しいと頼まれました。
この後、短期隊員たちはそれぞれ3グル一プに別れて村体験(ホ一ムステイ)をしました。
私はガパに泊まりました。

すぐに夕食となりました。いつもの村の夕食メニュ一である「チェレ」です。色々なソ一スがありますが、私は魚ソ一スを頼みました。これにソ一スを足しながら食べるのです。チェレはトウジンビエだそうです。今、まさにそのトウジンビエの栽培が盛んです。これを料理するにはかなり手間がかかっています。
夜は一緒に泊まっている人たちとおしゃべりしていて夜更かししてしまいました。明け方、村でお産があったみたいでマトロンが私を呼んでくれたのですが私が起きなかったのでとうとうお産は見られませんでした。残念です。

8月28日(日)産後訪問
朝、水浴びをしてから朝食となった。朝食は昨夜の夕食と同じものです。村ではこれが普通です。その後、生まれたばかりの赤ちゃんの体重を測るために皆で家庭訪問をしました。
今回は、日本から助産師が3名も来てくれているので早速赤ちゃんの観察を手伝ってもらいました。また、これまで行っていなかった出生直後の点眼を始めました。日本の助産師からマトロンに指導をしてもらいました。マトロンも真剣にそれをみてくれました。今後、1回25FCFAでやることにしました。お臍の消毒と点眼をセットでやれるようになるといいです。





8月30日(火)日本のお産を紹介!
日本の助産師3名が中心となり、その他短期隊員とともに日本のお産を劇で表現してセネガルの産婆に伝えてくれました。以前からずっとやりたいと思っていたことですが、一人ではなかなかできないことであきらめていました。今回、実現できて嬉しいです。言葉で伝えるだけではなかなかわかってもらえそうもないことでも、こうして実際に劇で見せると言葉が通じなくてもわかってもらえます。看護師長が周辺の村のマトロンを呼んでくれたので、診療所のマトロンとともにこの劇を見てもらうことができました。
劇では、20歳の初産婦さんがだんなさんのサポ一トで自宅出産を行っているという設定です。セネガルでは、男性は出産の現場に立ち会わないのが常識であるため、マトロンは驚いていました。
陣痛、分娩中のケアとして、腰部・臀部のマッサ一ジの方法を教えました。初めての試みでしたが、お互いに実践してもらうことで感覚をつかんでもらえたのではないかと思います。これを定着させるには、今後のフォロ一が大切だと思うのでがんばります。

8月31日(水)ダカ一ル上京
早朝出発して、カオラック州立病院の見学をしました。放射線科、産科、手術後回復室、小児科などをまわりました。10数年ほど前に日本の援助でかなり医療器材が入りました。今でも日本のマ一クがついているものが多いです。産科は相変わらず忙しそうでした。子癇発作の患者さんもいました。

これは、ダカ一ルの韓国レストランで食べられる寿司と刺身です。ちょっとお値段は高いのですが、こうして新鮮な海の幸を食べられるところがあるというのはありがたいですね。




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